MI とは、Minimal Intervention（ミニマル・インターベンション）の略で、「最小限の侵襲」という意味です。
これは、歯科界で提唱されている治療の基本的な考え方であり、「できるだけ歯を削らない、神経を取らない」ことを目指すコンセプトです。
MI 治療の基本的な考え方
MI の最大の目的は、患者さん自身の天然の歯を可能な限り長く、健康に保つことです。
| MI の目標 | 具体的な内容 | メリット |
| 削る量を最小限に | むし歯に感染した部分だけを慎重に削り、健康な歯質を最大限に残します。 | 歯がもろくなるのを防ぎ、歯の寿命を延ばします。 |
| 神経（歯髄）をなるべく残す | むし歯が深くても、神経を残すための処置（覆髄など）を試みます。 | 神経が残っていることで、歯の強度や感覚が保たれ、歯が長持ちします。 |
| 早期発見・早期対応 | 定期検診やリスク評価（唾液検査など）を通じて、むし歯を初期段階で発見し、削る必要のない予防処置（フッ素塗布やシーラントなど）で対応します。 | 治療そのものの必要性を最小限に抑えます。 |
当院でも MI を基本的な考え方として診療を行っています。
ただし、むし歯の取り残しなどはあってはなりませんので、「削るべきところは削る、残すべきところは残す」という方針です。むし歯が大きくなって、インプラントや入れ歯に頼る前に早期発見、MI 治療を行っていけば、健康な歯が長く保てると思います。