積極的にフッ化物を取り入れましょう!

当院ホームページの診療コンセプトをご覧になったことはありますか?
私たちは、「虫歯と歯周病をゼロに!」を合言葉に日々皆さんのメインテナンスや治療を行っています。今回は、特に虫歯ゼロを目指すための手段のひとつ、フッ化物応用についてお話しします。

虫歯は、お口の中の細菌が糖質を分解して作る酸によって歯を溶かされる病気です。表面から歯が溶けて穴になってしまうと、どんなに歯磨きしてもその中まではきれいにできません。細菌が住みついて、虫歯は進んでいく一方です。

虫歯になるのは次の4つの条件が重なった時です。

よく右の図のように説明されます。

・細菌:お口の中に虫歯菌がいること
・糖質:砂糖など虫歯菌の栄養源があること
・歯や唾液:歯が弱かったり唾液が少なかったり、虫歯から歯を守る力が弱いこと
・時間:細菌や糖質が歯にくっついている時間が長いこと


虫歯ゼロのためには、これら4つの要件をできる限り少なくすることが重要です。

たとえば、

・細菌:歯磨きをする。殺菌成分の入った歯磨剤やうがい薬を使う。
・糖質:お菓子やジュースを減らす。砂糖の代わりにキシリトールが使われているお菓子に変える。
・宿主:歯を強くする。よく噛んで唾液をたくさん出す。
・時間:食べたらすぐ歯を磨く。お菓子やジュースを「ながら食べ」しない。

といった対策があります。
その中でも、歯を強くするための成分がフッ化物です。
フッ化物が取り込まれると、歯は酸に溶けにくい性質に変わります。

フッ化物応用の方法は大きく分けて3つです。

フッ化物歯面塗布

いわゆる「フッ素を塗る」処置です。フッ化物のジェルまたは泡を歯に塗ります。濃度が高いため、歯科医院でのみで行える処置です。
ここで保護者の方へお願いがあります。
お子さんにフッ化物歯面塗布を行う場合、味の好みに合わせていろいろな種類を使い分けています。しかし、成分の点から、多くのお子さんにリンゴ味の塗布剤を使いたいのが本音です。ぜひお子さんには、リンゴにしよう!と声をかけていただけると嬉しいです。

フッ化物洗口

いわゆる「フッ素うがい」です。保育園や学校で経験された方も多いと思います。新潟県はこの取り組みの歴史が長く、虫歯が少ないと言えば新潟県、と言われる背景にはフッ素物洗口が貢献していると言われています。自宅で行えるよう、市販のフッ化物洗口剤も販売されています。

当院ではビーブランドという洗口液を扱っています。ご興味のある方はお気軽にお声がけください。

フッ化物配合歯磨剤

現在、市販の歯磨剤の90%以上がフッ化物配合です。毎日の歯磨きで簡単にフッ化物応用ができます。
とはいえ、歯磨剤はぜひしっかりと選んでください。注目してほしいのは濃度で、「高濃度」や「1450ppm」の文字を目印に歯磨剤を選んでほしいです。2023年に歯科関連の4つの学会から「歯磨剤の推奨される利用法」が公式に発表されました。その中で、6歳以上では、高濃度フッ化物配合歯磨剤を使用した1日2回(以上)の歯磨きが推奨されています。

具体的には、チェックアップやシュミテクトという歯磨剤が「高濃度フッ化物配合歯磨剤」です。これらは私たち歯科スタッフの間でも愛用者が多いシリーズです。数年前と比べて、高濃度フッ化物配合の歯磨剤はさらに多くなりました。どれにしようか迷ってしまうと思うので、ぜひご相談ください。スタッフ個人の好みや使用感も含めてアドバイスいたします。

インターネット上では、フッ化物が体に悪いという表現も見られますが、これは誤解を含んでいます。虫歯から歯を守るフッ化物応用は、有効性・安全性ともに確立しています。ぜひ積極的にフッ化物応用を取り入れましょう。

今回はフッ化物応用で虫歯ゼロを目指すことをお話ししましたが、当然、フッ化物応用をしていれば虫歯がゼロになるわけではありません。歯磨きも大切ですし、食生活も大切です。歯科医院では、虫歯を詰め物や被せ物で治すことができます。しかし、歯の一部を失っているわけですから、本質的には元通りにできたわけではありません。虫歯のせいで歯を抜くことになってしまえば、入れ歯やブリッジ、インプラントで補う必要も出てきます。

自分自身の歯で、しっかりと噛むことは全身の健康のためにもとても重要です。フッ化物応用も取り入れながら虫歯予防に一緒に取り組みましょう!