噛むと痛い! 原因は?

噛むと痛い! 原因は?

日々の診療の中で、「噛むと歯が痛い」という訴えは高頻度に聞かれます。
原因は多岐にわたりますが、

・歯の神経の痛み
・歯を支える組織の痛み

に分けて考えることができます。

代表的な原因をご紹介します。

虫歯で歯に穴がある場合、食事の際に食べ物が穴に入り込み、さらに深い所にある神経を刺激するため痛みが出ることがあります。

治療:虫歯を取り除いて詰め物や被せ物

虫歯が深くなり歯の神経に炎症が及んだ状態を歯髄炎と言います。
炎症ですから、歯の中が「腫れている」状態とイメージしてください。とはいえ、歯の神経は硬い組織に囲まれているので腫れようにも逃げ場がありません。この状態の歯に噛む力が加わると、神経はさらに圧迫されて痛みを出します。

治療:神経をとる(抜髄)

歯周病は、細菌の感染によって炎症が起き、歯を支える組織が壊される病気です。歯を支える組織には、骨、歯ぐき(歯肉)のほかに、歯根膜があります。歯根膜とは歯と骨の間にあるやわらかい組織で、噛む力を受け止めるクッションの役目を果たします。歯周病で炎症状態にある歯根膜に噛む力が加わると痛みが出ます。

治療:ご自身でのハミガキ、歯科医院での専門的なクリーニング(歯周治療)

虫歯が進み歯の神経が死んでしまうと、口の中の細菌は虫歯の穴を通って根の先に住み着き炎症を起こします。根尖性歯周炎について患者さんにお伝えする際には、根の先に膿が溜まっている、と説明することが多いです。噛む力は歯を根っこの方向に押す力ですから、炎症がある根の先が刺激されて痛みが出ます。

治療:歯の根の中をきれいにする(感染根管治療)

歯根膜とは、歯と骨の間にあるクッションの役目を果たす組織です。歯を支える組織全体に炎症が起こる歯周病とは異なり、歯根膜にダイレクトに炎症が起こる場合があります。それは特に、歯に強い力が加わった時です。具体的には、詰め物や被せ物が高くて力が一点集中している。歯ぎしりや食いしばりをしている、硬いものを噛んでしまった。転んで歯をぶつけてしまった、などが挙げられます.

治療:かみあわせの調整、マウスピースの使用、安静など、歯根膜炎の原因に合わせて対処

歯の根っこが割れてしまった状態を言います。神経の治療をしたことがある歯に起こりやすいです。割れているところから細菌が入り込み、骨や歯根膜に炎症を起こします。また、歯が割れている時、歯には噛むたびに割れ目を開くような力がかかります。炎症のある所が噛む力で刺激されて痛みが出ます。

治療:抜歯(が必要な場合が多い)

上記以外の原因も考えられます。
「噛むと歯が痛い」症状がある場合は,歯科医院で検査・治療することをお勧めします。